第50章 自らトラブルを招く

感情をコントロールできるようになった東山美咲は、途端に攻撃的になった。夢ちゃんが彼女を見るたび、わざと恍惚とした表情を浮かべてみせるのだ。彼女はチキンスープを大口で啜り、イヴから見えないのをいいことに、淫らでだらしない顔つきを晒す。

俺に背を向けている彼女が、こんな状況で他人を挑発するほど愚かだとは知らなかった。案の定、夢ちゃんは彼女の刺激を受け、俺の警告などすっかり忘れてしまったようだ。

彼女は身をもって証明してくれた。犯されている最中に無闇に他人を挑発することが、どれほど愚かな行為であるかを。

夢ちゃんは自分のチキンスープを素早く飲み干すと、立ち上がり、東山美咲の怯えた視線の中...

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