第7章
屋敷の本邸に戻った時には、すでに深夜を回っていた。
包囲網こそ突破できたものの、私を庇った赤山の腕は流れ弾にかすめられ、傷を負ってしまっている。
寝室のベッドに腰を下ろし、私は救急箱を膝に乗せた。
血に汚れたシャツを脱いだ赤山の上半身が露わになる。そこには、無数の古傷が刻まれていた。刀傷、銃創、そして火傷の痕……その一つひとつが、中宮家のため、いや、私のために刻まれた名誉の負傷だ。
「中宮お嬢様、手当てなら自分で……」
彼はどこか居心地が悪そうに身を縮める。
「黙りなさい」
ヨードチンキを含ませた綿で、傷口を優しくぬぐう。
「私はあなたの未来の妻よ。夫の世話をする...
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