第3章

火曜の朝の光が、アトリエの汚れた天窓から差し込み、新しいキャンバスにまだらな影を落としていた。私は光をテーマにしたシリーズの最新作――断絶と再生についてのインスタレーション――を調整しているところだった。皮肉にも、それは今の私の心境にぴったりだった。

突然、スマホが通知で爆発した。SNS、line、メールが、立て続けに爆弾のように炸裂する。私は筆を置き、何気なく画面をスワイプした。どうせつまらないマーケティングスパムだろうと思っていた。

その時、目に飛び込んできた。

@ArtTruthTokyoからの固定ツイート。並べられた比較画像。左には私のインスタレーション作品『断片的な記憶』、右には見たこともない絵画。キャプションにはこう書かれていた。「暴露:新進気鋭のアーティスト、森野瑠奈の最新インスタレーションは、フリーダ・モラレスの『砕かれた夢』(1987年)のあからさまな模倣である。類似点は否定できない」

「そんな……ありえない……」

私はその比較画像を凝視した。確かに、二つの作品には構図上の類似点があった。同じように砕かれたエレメント、同じ光の扱い、そして色彩の比率まで不気味なほど近かった。しかし、誓って言うが、私はこのフリーダ・モラレスというアーティストの名前を聞いたことすらないし、ましてや彼女の1987年の作品など見たこともなかった。

十五分もしないうちに、リツイートは千を超え、さらに勢いを増して拡散していく。#盗作スキャンダルというハッシュタグがアート界隈に広がり始める。

「がっかりだ。有望な新人だと思ってたのに」

「盗作女はアート界から消えろ」

「春田恵介も人を見る目がないな、こんな奴を推すなんて」

私はアトリエの使い古したソファに崩れ落ちた。この比較画像……角度が完璧すぎる。まるで私を陥れるためだけに、周到に準備されたかのようだ。でも、誰がこんなことを? 何のために?

続く数時間、私は必死にフリーダ・モラレスについて調べ、アート関連のデータベースを片っ端から検索し、どこかで彼女の作品に触れた可能性がないか痕跡を探した。何も出てこない。告発はソーシャルメディア上で野火のように広がり続け、リツイートされるたびに、私の棺に釘が一本ずつ打ち込まれていくような気分だった。

午後二時、電話が鳴った。清浜ギャラリーのディレクター、美智子さんからだった。

「瑠奈、すぐに私のオフィスに来て。今すぐよ」


美智子さんのオフィスはギャラリーの二階にあり、壁には高価な現代アート作品が並び、モダンでミニマリストな内装が冷たい距離感を放っていた。彼女は巨大な白いデスクの後ろに座り、その表情は葬儀屋のように険しかった。

「座って」彼女は挨拶さえも省き、向かいの椅子を指差した。

「美智子さん、説明させて――」

「説明は不要よ」彼女は私の言葉を遮り、タブレットをこちらに向けた。画面には、あの忌まわしい比較画像が映し出されている。「朝からずっと緊急会議よ。理事会も、投資家も――みんなから電話が来ているの。あなたの作品はすべて、即刻撤去しなければなりません」

「冗談、ですよね……?」

「私は冗談は言わないわ。特にギャラリーの評判に関してはね」美智子さんの瞳には、同情の色はひとかけらもなかった。「これは話し合いじゃないの、瑠奈。あなたの作品は今すぐ壁から降ろす必要がある。こんな風評被害を被るわけにはいかないのよ」

「美智子さん、私のことを二年知ってるじゃないですか!」私は涙ながらに立ち上がった。「私がそんな人間じゃないって、わかってますよね! 盗作なんてしたことありません。私の創作プロセスは、誰よりもあなたがよく知っているはずです!」

「個人的な感情をビジネスの判断に持ち込むわけにはいかないんです」彼女は機械のような冷たさでそう言った。「盗作はアート界における最大のタブーよ。あなたもわかるでしょう」

ちょうどその時、私のスマホが再び狂ったように鳴り始めた。キャンセルの通知が、次から次へと届き始めた。

「申し訳ない、瑠奈。君の個展は無期限で延期せざるを得ない……」

「理事会は最近の疑惑を検討した結果、助成金の撤回を決定しました……」

「現在の状況を鑑み、コラボレーションを進めることはできません……」

一つ一つのメッセージが、腹にパンチを食らうような衝撃だった。三年間積み上げてきたもの、すべてのチャンス、すべての希望が、たった一日の午後で消え去った。

「こんなの、あんまりです」私の声は震えていた。「弁明する機会さえ、くれないんですか?」

「証拠はここにあるわ、瑠奈」美智子さんはタブレットを閉じた。「弁護士に連絡して、個人的にこの問題を解決できるか試してみることを勧めるわ。でも、どちらにせよ、清浜ギャラリーはもうあなたとは仕事ができない」

私はギャラリーからよろめき出た。全世界が私を嘲笑っているような気がした。


夕暮れ時、疲れ切った体を引きずってアトリエに戻った。街灯がちょうど点灯し、舗道に長い影を落としていた。鍵を取り出そうとした時、聞き覚えのある声がした。

「瑠奈」

振り返ると、通りの向かいに恵介と紗江子が立っていた。まるで「たまたま」通りかかったかのような様子だったが、この世界にそんな偶然はないと私は知っていた。

「恵介……」私の声はほとんど懇願するようだった。もしかしたら、もしかしたら、彼は私の味方になってくれるかもしれない。

二人がこちらへ歩いてくる。紗江子は恵介の腕に絡みつき、その顔には完璧な心配の仮面が貼り付けられていた。

「瑠奈、キュレーターとして、僕は客観的でなければならない」恵介の声はよそよそしく、まるで見知らぬ人に話しているかのようだった。「この証拠は、反論するのが本当に難しい」

「客観的? 私たちの三年の関係を、客観的って言うの?」

「恵介、瑠奈に説明する機会をあげたらどうかしら?」紗江子は優しい口調を装ったが、その声に隠された優越感が私には聞こえた。「まあ、証拠はかなり明白に見えるけど……」

彼女の言葉を聞いて、私はふと、あるディテールを思い出した。

「待って」私の声は、少しずつしっかりしてきた。「この比較写真……フリーダのオリジナルは、メキシコシティの個人コレクターが所蔵している。公に展示されたことは一度もないはずよ」

恵介は眉をひそめた。「何が言いたいんだ?」

私は紗江子を見た。彼女の表情が一瞬だけ、わずかに不自然になった。

「紗江子、あなた、メキシコシティに行ったわよね? この春に。インスタに写真を投稿してたの、覚えてる」

「瑠奈、言い訳はやめろ」恵介はすぐに割り込み、紗江子をかばうように一歩前に出た。「アート界に必要なのは誠実さだ。陰謀論じゃない」

しかし、私はもう見てしまった。紗江子の目に一瞬よぎったパニックを。その瞬間、すべてを理解した。

私の声が、静かな通りに響いた。「これ全部、仕組んだんでしょう?」

紗江子の顔がわずかに青ざめたが、すぐに落ち着きを取り戻した。彼女は静かに首を振り、憐れむような表情さえ浮かべてみせた。

「恵介、行きましょう」彼女はそっと言った。「瑠奈は一人で冷静になった方がいいわ」

二人は背を向けて去っていき、私はアトリエの前に一人取り残された。夜風が、秋の冷気を運んでくる。

私はスマホを取り出し、必死に紗江子のインスタグラムをスクロールした。そしてついに見つけた――今年の三月に投稿された、彼女のメキシコシティ旅行の写真。その一枚は、プライベートなアートコレクションの部屋で撮られたものだった。

「やっぱり……」

私はすべてを失ったかもしれない。でも、少なくともこれが事故ではないとわかった。これは周到に計画された殺害だ――私のキャリア、私の評判、私の未来に対する、殺害。

そして、赤城紗江子が、そのナイフを握っていた。

私はアトリエのドアに寄りかかり、涙が頬を伝うのをなすがままにした。しかし今回は、痛みと共に、別の何かが胸の中で燃え上がっていた。

怒り。

そして、反撃への決意が。

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