第13章 どうして翔太を裏切れるんだ

「ぱんッ」

希美の手の中のスマホが、誰かに乱暴に床へ叩き落とされた。早川潤が、驚きと怒りをむき出しにして彼女を睨みつける。

「お前、頭おかしいのか? 本当に通報しやがったな!」

夏川翔太も一瞬だけ目を見開き、すぐに怒りが勝った。

「希美、俺の一線を踏み越えるな!」

「一線?」

手首を握り潰されそうな痛みが走っているのに、希美は意地でも声を上げなかった。星みたいに澄んだ瞳に、負ける気のない光が宿る。

「踏み越えてるのは、そっちでしょ。何度も何度も、私の一線を踏みにじってきたくせに。夏川翔太、あんたの上から目線、もううんざり」

全身の力を振り絞って拘束を振りほどくと、希美は大股で...

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