第24章 新ドラマ「遥かなる風」

秘書はひやりと背筋を粟立たせ、思わず一歩前へ出た。

「社長、それはさすがに……希美さんが……」

言い終える前に、夏川翔太の陰りを帯びた視線が、刃みたいに突き刺さる。

「なんだ? あいつの肩を持つつもりか?」

舌先で犬歯をなぞり、危うい光を宿した目で睨み据える。

秘書は一瞬だけ迷い、結局は何も言えずに引き下がった。

……ごめんなさい、希美さん。俺にはどうにもできません。社長が怖すぎるんです、ほんとに。

ネットの世論は、一晩で恐ろしいほどの熱を帯びた。だが同じくらいの速度で、跡形もなく消えた。

盛り上げ直そうとしたファンたちが気づく。投稿が、ない。痕跡ごと消えている。

ぞくり、...

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