第38章 お前は私の母親になる資格はない!

彼の視線は、まるで犯罪者でも見るかのようで――希美の目を深く刺した。

希美は足を止め、感情の欠片もない声で言い放つ。

「私は壊してない。彼女が花瓶に当たって、自分で転んだだけ」

「まだ言い訳するのか!」

夏川日向は怒り狂った獅子みたいに、今にも噛みついてきそうな勢いだった。

希美は喉が詰まり、目の奥がじんと熱くなる。

そのとき、指先がふいに、ぬくもりに包まれた。

視線を落とすと、谷口悠人が希美を見上げている。潤んだ大きな瞳いっぱいに、不安が滲んでいた。

希美は無理やり口角を持ち上げ、安心させるように彼の頭をぽん、と撫でる。

「大丈夫。心配しないで」

悠人の瞳が小さく揺れた...

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