第48章 私は悠人のために来た

動画を止めようと一歩踏み出した、その瞬間――警官の鋭い叱声が飛んだ。

夏川翔太は唇をきゅっと結び、表情を沈ませる。水面みたいに、冷たい。

彼は伊藤沙梨をまっすぐ見据え、声まで冷え切った。

「沙梨。……何か言うことはないのか」

伊藤沙梨は顔面が蒼白になり、目の縁が赤い。

「翔太、わ、私……分からなくて……」

言葉は途切れ途切れで、ひとつの文にすらならない。肩が小さく震え、今にも砕けてしまいそうだった。

早川潤が先に耐えられなくなり、慌てて口を挟む。

「翔太さん! だから言ったじゃないですか、沙梨のせいじゃない、全部俺です! 中野友香のバットは沙梨に当たってないって俺も分かってま...

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