第百五十八章 誰かが私の薬を買って君をやっつけようとしている

グルー院長はにこりと笑った。

「よし。私を恨まないなら、それで十分だ。学院へ戻ろう。熱い湯も食事も用意させた。みんな、まずはしっかり休め」

「おい、浅倉彩実。戻ったら休む前に、俺のところへ来い」

モーガンは馬車に乗り込む直前、浅倉彩実にそう言い捨てた。

「ケガしてんだ。静養がいる。来るときは薬剤を持ってこい」

浅倉彩実は腕を組む。

「ずいぶん偉そうじゃない」

「違う。お前に言わなきゃいけない用がある。浅倉友紀子のことだ」

モーガンはそう言って、浅倉彩実を深く見据えた。

スターリング教授の別荘は暖房がよく利いていて、空気にほのかな薬草の匂いが漂っていた。浅倉彩実が扉を押し開けた...

ログインして続きを読む