第125章 菅原玉恵を一瞬でカスも残さず叩き潰す

「……あ、来た」

 さっきまでお手洗いに行っていた桜井雨音が店内に戻ってくると、篠原秋沙が奥で手を振っていた。

 菅原玉恵が、ぴたりと動きを止める。

 その視線の先。案の定、見覚えのある顔があった。

 瀬戸美月も当然、それを見逃さなかった。

 桜井雨音は今日は薄化粧。キャメルのトレンチに、ブラウンのスエードのロングブーツ。髪は大きめのクリップでざっくり留めている。

 肩の力が抜けた、心地いいゆるさ。なのに、どこか目を引く余裕があった。

「おばさん」

 雨音は篠原秋沙のそばまで来ると、何でもないように腕を絡めた。

「待たせた? ごめんね」

 菅原玉恵と瀬戸美月を、まるでそこ...

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