第47章 立花家の令嬢

「俺は別に、何かしたわけじゃないよ。頑張ったのはお前自身だろ」

立花楓は肩をすくめるように笑い、からかうように続けた。

「瀬戸社長に向かって机を叩いたの、お前が初めてだ。しかも瀬戸社長が直々に電話して戻せって言ったんだろ? つまり――それだけお前を重く見てるってことだ」

それは、相当だ。

立花楓は内心そう思いながら、もう一押しだけする。

「立花柊。……やっぱり、もう一回考え直さないか?」

「本当に大丈夫です。お気持ちだけ、ありがとうございます」

立花柊は静かに首を横に振った。考えは変わらない。

――新しくやり直す。

瀬戸北斗とも、保坂心月とも、もう二度と関わらない。

瀬戸...

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