第139章 紗雪、気にしているのか

紗雪はその言葉を聞いて、またしても腹が立ってきた。

しかし、今は怪我をしている身で力の差は歴然としている。

この男が本気で力ずくで来れば、自分に勝ち目などまるでない。

結局、彼女は悔しそうに歯を食いしばり、それ以上何も言わなかった。

朔也は彼女がようやく大人しくなったのを見て、無駄口を叩かず、すぐに薬を塗り始めた。

ひんやりとした薬剤が肌に噴射されると、すぐに朔也の温かい手のひらが覆いかぶさり、優しく揉み解し始める。

紗雪は彼に触れられた途端、思わず足の指を丸めてしまった。

痛みではない。その感触がたまらなく居心地が悪かったのだ。

朔也は彼女の眉間に浮かぶ冷淡な表情に気づき、...

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