第209章 お兄ちゃんと呼んでほしい

 紗雪はその言葉に、驚いた顔で言った。「陸斗と鈴、本当に来たの?」

 朔也は頷く。「ああ。今日の撮影での君の活躍を見て、かなり興奮してた。一緒にお祝いしたいそうだ」

 それを聞いて、紗雪が断るわけがない。

 それに、丸一日愛しい我が子に会えていない。今夜も会えないものだと思っていたから、心の中ではとても会いたかったのだ。

 今会えるというなら、何をためらうことがあるだろうか。

 紗雪は急かした。「何をぼーっとしてるの? 早く行きましょう!」

 彼女がくるりと向き直って出て行こうとするのを見て、朔也は慌てて引き留める。「待て。その格好で村の入口まで歩くつもりか? 人に見られるぞ」

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