第215章 あなた……彼と付き合っているの?

「朔也!」

 紗雪は低く咎めるような声を上げた。

「動かないで!」

 彼はそのまま彼女を半ば腕の中に囲い、もう片方の手で紗雪の服の裾をめくり上げた。

「誰かに見つかりたくないなら、無駄な時間を過ごすのはやめるんだ」

 紗雪はなおも制止しようとしたが、次の瞬間、男の優しい手のひらが腰に触れ、ズキリとした痛みが瞬く間に広がった。

 紗雪はくぐもった声を漏らす。

 確かにひどく痛む。

 朝ぶつかった時、筋を痛めたのだろう。

 ちゃんと手当てしなければ、午後は本当に乗り切れないかもしれない。

 朔也も明らかにそれに気づいたようで、少しだけ手つきを優しくすると、薬を手のひらにスプレ...

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