第249章 ただ君を引き留めたい

朔也も、紗雪がこれほど積極的になるとは思ってもみなかった。

背後の柔らかな肢体を感じ、きつく絡みついた腕を見て、思わずわざと嘲るように言った。「紗雪、大した覚悟じゃないか。親権のためなら、抱きついて身を捧げることさえ、自分から進んでやる気になったのか?」

その言葉に、紗雪は全身をこわばらせた。

彼女にそんなつもりはなかった。

腕を引っこめたい。

だが、この手を離せば、この男は間違いなく立ち去ってしまうだろうと思うと、唇を噛み締め、その言葉には答えなかった。

朔也はまだ怒りが収まっていなかったが、彼女の今の意地っ張りな様子を感じ取り、どうしようもない気持ちが胸に込み上げてきた。

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