第378章 第一歩

颯真は、この件に紗雪がどれほど貢献したかを忘れてはいなかった。

その話が終わると、彼は再び紗雪に向かって言った。「ゆっくり休んでいいですよ。智也兄さんのことはうちのチームが見ていますから、まずは家のことを片付けてください」

そう言って、彼は紗雪に片目を瞑ってみせた。まるで朔也が殴られる時が来たぞ。とでも言いたげな様子だ。

紗雪は彼の目に宿る興奮を見て、仕方なさそうに首を振った。

彼はどうやら、本気で朔也がぶん殴られるところを見たいらしい。

彼女は思わず吹き出してしまった。

でも、それもいいかと思う。

数日間の休暇をもらったのだと考えよう。

この一ヶ月以上、彼女はずっと神経を張...

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