第386章 彼女を大切にする

ここまで言って、朔也は内心少し安堵した。あの時の資料を消去していなかったおかげで、今こうして自分を証明するのに使えるのだから。

ただ、清伊の眼差しは複雑なものになっていた。

もし事の真相が本当に朔也の言う通りだとしたら、あの頃の、あの冷え切った結婚生活の性質は少し変わってくる。

意図的なモラルハラスメントと、やむを得ず冷たくしてしまったのとでは、全く性質が異なる。

前者は許しがたいが、後者には酌量の余地がある。

彼女はため息をついた。「でも、それでも、傷は傷よ……」

朔也は頷き、口を開いた。「これをお伝えしたのは、自分の潔白を証明するためではありません。おっしゃる通り、私が紗雪ち...

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