第295章

薄井宴の目に陰鬱な色が浮かび、一瞬ためらった後、口を開いた。

「母の遺骨が奴の手にある」

 太郎と次郎は驚愕した。「!」

 薄井宴は顔に冷たい霜を張り付かせ、ゆっくりと話し始めた。

「両親が亡くなった時、俺はまだ幼かった。葬儀は薄井昌山がすべて取り仕切った。当時、俺が薄井家に戻るのを嫌がると、奴は母の遺骨で俺を脅したんだ」

 太郎は歯を食いしばった。薄井昌山は本当にろくでもないやつだ!

 死者の遺骨でその息子を脅すなんて!

 おばあちゃんは厉鬼に化けて、奴を引き裂くべきだ!

 怒りと同時に、太郎は薄井宴に少し同情した。

 彼の気持ちは理解できる。もし自分のママが亡くなった後...

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