第340章

巌谷研一がドアを開けた瞬間、薄井宴はそこへ蹴りを入れた!

 巌谷研一は全くの無防備で、数メートル先まで蹴り飛ばされ、玄関の正面に置かれていた中国式の花台に激突した。その上にあった陶器の置物は、ガラガラと音を立てて砕け散る。

 破片が彼の手を切り裂いた。傷は深く、血がすぐさま傷口から流れ出した。

 巌谷研一の眼底に隠されていた凶暴な光が、瞬く間に浮かび上がる。薄井宴がドアを乱暴に閉めて入ってくるのを見ると、彼は立ち上がり突進した!

 自らの体の状態も顧みず、薄井宴と真っ向から対峙する。

 今日、二人の心には怒りが渦巻いていた!

 薄井宴の怒りは、巌谷研一の挑発と、藤堂光瑠の巌谷研一...

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