第343章

藤堂光瑠の心臓がどきどきと跳ねる。加賀景城はさらに続けた。

「あいつのことは俺が一番よく分かってる。あいつの気性は疑ってもいいが、あんたへの愛だけは疑うな。あいつは本気であんたを愛してる。俺が嘘ついてたら、姉貴にぶん殴られても文句は言わねえ!」

加賀景城が恐れるのは、彼の姉だけだ!

そのことは、彼を知る者なら誰もが知っている。

電話を切り、藤堂光瑠はスマートフォンを手に呆然としていた。

実のところ、ここ最近、彼女は少しも楽しくなかった。彼を好きだと自覚してから、特に巌谷研一が現れてからは……。

彼らは言い争うか、冷戦状態かのどちらかだった。

三日間の冷戦中、彼女は三日間眠れず、...

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