第32章:冷戦

彼女の乳房は豊満で、透き通るように白かった。ひんやりとした空気の中で、桜色の乳首がツンと尖っている。

『目を逸らせ』

そう思うのに、俺はあらゆる細部を記憶に刻み込まずにはいられなかった。肌の下に透ける繊細な青い静脈。呼吸をするたびに上下する胸の動き。

数秒間、俺は見惚れていた。全身に熱が奔流となって駆け巡る。疼きがあまりに激しく、俺は手を下腹部へと滑らせ、数回だけ自身を扱いた。

それから顎に力を込め、彼女のパジャマの裾に手を伸ばす。布地を元に戻し、はだけた肌を隠した。

だが、手遅れだった。その光景は永遠に俺の網膜に焼き付いてしまった。

セーブルが眠りの中で微かな寝息を漏らし、身体を...

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