第16章 身の程知らず

ダンスフロアのど真ん中で、妖艶なポールダンサーが長い脚をポールに絡め、くるり、くるりと身体を回してみせる。周囲の男たちへ流し目を投げ、投げキスまでおまけだ。

「うおおっ!」

「いいぞー!」

歓声が上がり、ぴゅうっと甲高い口笛が飛ぶ。

女はポールからするりと滑り降りた。まるでしなやかな蛇みたいに、空中で脚を翻し、臀部をきゅっと跳ね上げる。

妖艶な動きに男たちの本能が焚きつけられ、冴島欣也も口笛を吹き、札束を掴んではダンスフロアへばら撒いた。

荻原和夏は、その女を見つめたまま表情を沈める。大勢の男の前で、あんな踊りをさせられる――殺されるより屈辱だ。

「見えたか? お前が中に入って...

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