第25章 思いがけない出会い

冴島羽美は部屋のベッドに横たわり、寝返りばかり打っていた。まったく眠れない。なのに枕元のチワワはぐっすりで、ふがふがと寝息の合間に小さな鼾まで立てている。

頭の中で、さっきから同じ場面が何度も再生された。冴島零が荻原和夏の腕を掴み、夏を連れて冴島家の荘園を出て行った瞬間――。

息が浅くなり、目はぎらつく。白目には血が滲んで赤い筋が走っていた。

「荻原和夏……たとえあんたが、うちの息子をアレルギーにさせない女だったとしても……そんな好き勝手、許せるわけないでしょう」

歯を食いしばり、喉の奥から低い唸りを漏らした、そのとき。

ピコン、とスマートフォンが鳴った。

眉を寄せ、端末を掴む。...

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