第31章 次のトラブル

猫砂に混じった臭気が異様に鼻を突く。汚れきった塊が冴島心菜の全身にぶちまけられ、女にとっては拷問同然だった。

冴島心菜は口に入った猫砂を「ぺっ」と吐き捨てる。ツンと刺さる臭いに、ぶるりと身体が震えた。

「この……死ね、クズ! 殺してやる! 殺してやるんだから!」

冴島心菜は指をめいっぱい伸ばし、荻原和夏へ掴みかかろうとする。指先には猫砂と、猫の排泄物がべったり。

それが荻原和夏のせいで付いた汚れだとしても――自分の身体に触れさせたいわけがない。

荻原和夏は後ずさりし、壁際まで退いた。そこに立てかけてあるモップが目に入る。

昼間、女と取っ組み合いをしたばかりだ。女同士の喧嘩がどうな...

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