第7章 1日で離婚?

荻原和夏は目をこすり、何度も瞬きをした。夢じゃない。隣には、裸の男が横たわっている。

恐る恐る布団をめくって確認した瞬間、胸の奥がすとんと落ちた。自分も何も着ていない。室内には、肌にまとわりつくような甘い匂いが漂っている。

(……わたし、昨夜なにしたの? 結婚初日に浮気?)

荻原和夏は髪をぐしゃぐしゃとかき乱し、隣の男を叩き起こして問い詰めたい衝動に駆られた。

だが、男の顔の上へ手を伸ばしたところで、ぴたりと止める。

(だめ。身元を知られたら、わたしも弟も終わる)

舌先を噛み、無理やり冷静さを引き戻す。

今はとにかく戻らないと。あとから理由なんていくらでも作れる。誰にも知られな...

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