第244章

 セレステはもう躊躇わず、両手に力を込めて窓枠によじ登り、隙間をさらに大きく押し広げた。

 幸いにもルシアンの部屋は一階にあり、窓の位置もさほど高くはない。以前、彼が彼女のいる二階の窓から忍び込んできた時に比べれば、はるかに容易だった。

 素早く室内に滑り込むと、まだ床を這いずっているルシアンのそばへと駆け寄る。その場にしゃがみ込み、焦燥に駆られた目で彼の全身を確かめた。

「なんてこと……どうしてこんなにひどい目に? お父様も、いくらなんでもやりすぎだわ……」

 彼女の姿を認めたルシアンは、狼狽と歓喜の入り交じった感情に胸を突かれる。

 赤く染まったセレステの目元を見て、慌てて息を...

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