第566話不安すぎて資格を失った彼女

「イーアン、説明して」

アクセルに放されるや否や、カリスタは間髪入れずにプロジェクトの問題の出どころを突き止めにかかった。まっすぐにイーアンという男のところへ乗り込み、書類の束を机の上に叩きつける。

イーアンはデイ家の古参の一人だった。

カリスタが押し入ってきても、彼は終始落ち着き払っていた――まるで、すべて掌中に収めているかのように。

カリスタの堪忍袋の緒が切れかけたころになって、ようやく顔を上げる。すると祖父のように穏やかな笑みを浮かべて言った。「カリスタ、見ないうちに。いまは代行社長だというのに、まだそんなに短気なのか。その気性ではデイ家は束ねられんよ」

見事に質問をかわされた...

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