578章:嫌悪感に耐えて彼女を利用する

「スティーブンスさん、エミリーに仕掛けるには今は時期がよくない、そうお考えなら……いっそこれ、ビアンカに渡して、あの子に片づけさせたらどうです?」

レイナがそう提案した。

アクセルは最初、いまひとつ腑に落ちなかった。

そもそも彼にとってビアンカは、役に立たない愚か者にすぎない。自分たちの手でエミリーをどうにもできないのに、以前すでに彼女に負けているビアンカが、やれるはずもない。

だが、レイナの言い分にも一理あった。あの女には、たった一つとはいえ成功例があったではないか。

ならば、ビアンカがエミリーを牽制する役くらいは務まるのかもしれない。

結局、アクセルはレイナの助言を採用した。

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