第600章安い値段で売れるのを待っている?

「ステファン、本日は私が用意したパーティーに来てくださってありがとう。こちら、友人のエミリーをご紹介するわ――神秘に満ちた女性なの」

ルーシーがそう言いながら身を引くと、隠れていたエミリーの姿が現れた。紹介を終えたルーシーは、彼の反応をとりわけ注意深く見守る。

案の定、その目に一瞬だけ、称賛の光が走った。だがそれは、ほとんど同時に霧散した。

当然だ。ヘンズリー家の当主として、彼は抜け目なく、泰然としている。好みなど、そう易々と表に出すはずがない。

それに、彼のような男には、あらゆる女が数え切れないほど身を寄せてきただろう。どんなタイプも見慣れているに違いない。そう簡単に心が動くはずもな...

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