第617章:彼は彼女とイチャイチャしている

そのころエミリーは、すでにステファンに連れられて、ワイジェイの最高経営責任者に会いに来ていた。

つまり、ダニエルに。

ダニエルは、まさかエミリーまで一緒に来るとは思ってもみなかった。

個室の扉が開き、エミリーがステファンと笑い交わしながら入ってくるのを見た瞬間、その親しげな様子に、彼は危うく平静を失いかけた。

「ダニエル、こんにちは。お会いできてうれしいです」

ステファンはそう言って、先に手を差し出した。

だがダニエルは、その手を無視した。代わりに視線を、隣に立つエミリーへと移す。

「紹介してくれないのか? わざわざ女性を伴ってくるくらいだ。きっと相当特別な相手なんだろう?」

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