第10章

  原田晶斗も、家が太くて素行がちょっと悪いタイプではある。けれどせいぜい校内で女の子を追いかけて恋愛ごっこをする程度で、喧嘩なんてまずしない。まして専門学校の連中に絡まれたら、頭を下げてさっさと消える。

  それが――専門学校の連中をぶちのめして警察署送りにしたって噂の、高橋悠人相手だ。

  いや、俺、ただ転校生にちょっかい出したかっただけなのに。なんで番長の地雷踏んだんだよ。

  高橋悠人は冷えた目で原田を見下ろし、無表情のままつま先で地面の英語の教科書をコツンと蹴った。

  「開いてやろうか」

  実のところ、高橋悠人は普段そこまで短気じゃない。

  校内には彼の噂が山ほど...

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