第144章

転生してからというもの、彼女は毎日高橋悠人の隣の席に座っていた。だからこそ、彼の筆跡は嫌というほど覚えている。

時の底に置き去りにされていた手紙たちは、もう一度――鈴木結月に告げてきた。彼がどれほど彼女を愛していたのかを。

結月は手の中の手紙に視線を落とす。涙がぽとりと落ちた瞬間、なぜだか笑いそうになった。

自分、たぶん……おかしくなってる。

けれど、運命がここまで残酷な冗談を仕掛けてくるなんて、想像もしなかった。

――私が、高橋悠人の「死んだ好きな人」だったんだ。

結月は手紙を握りしめた。宝物みたいに、もう二度と手放したくない。こんなにも長い時間をかけて、ようやく理解したのだ。...

ログインして続きを読む