第154章

 2年8組の連中は、そろって後ろを振り返っていた。顔に浮かんでいるのは、驚きなのか恐怖なのか――言葉にしづらい、いやな緊張。中には口元を手で押さえているやつまでいる。次の瞬間、血しぶきでも上がったら、悲鳴が漏れるのを抑えられないとでも言うみたいに。

 机に突っ伏していた少年が、のろのろと顔を上げる。

 その頭の上に乗っていたものが、ずるりと滑って――床へ落ちた。

 ただのパンフレットだ。重いわけでもない。

 なのにそれが落ちた瞬間、8組の生徒たちは一斉に「……あ、終わった」とでも言いたげな顔になった。

 高橋悠人は相変わらず、寝起きみたいな目をしている。

 この番長はいつもこんな...

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