第70章

  隣に立つ和田主任の顔色は、あまりよくなかった。そりゃそうだ。彼は最初から、完全に生徒を疑ってかかったのだから。

  けれど本人としては、どこか納得がいかない気持ちもあるらしい。だって、学年最下位がいきなり学年トップに跳ね上がるなんて、そんな話、誰が想像する? ジェットコースターだって、ここまで一気に落ちたり跳ね上がったりはしない。

  和田主任は二人を見つめた。何十年も教壇に立ってきた人間だ。今さら頭を下げるのは、さすがに面目が立たない。

  ……それでも、最後には高橋悠人に視線を据えて、口を開いた。

  「最初に疑ったのは、先生が悪かった。……すまなかった」

  本来、いちば...

ログインして続きを読む