第76章

 鈴木結月は、これ以上付き合ってふざけ合う気になれず、仕方なく言った。

「私のお願いは学年1位だったの。今は……2位なだけ」

 ――2位“なだけ”。

 岡本恵茉は、その「だけ」に腹が立って仕方ない。今にも地団駄を踏みそうな勢いだった。

「700点だよ? 結月、700点超えたんだよ? 脅してるわけじゃないけどさ、ちゃんとお礼参りしないと、次も高橋悠人に押さえつけられるかもよ?」

 鈴木結月は、もうどう返せばいいのか分からない顔をした。岡本恵茉と知り合ってまだ長くはない。けれど彼女の言うことは、いいことは当たらず、嫌なことだけ妙に当たる――そんな印象が強すぎた。

「……押さえつけるっ...

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