第463章

佐藤玲奈を車に乗せるタイミングで、堀田知也は先に堀田聖へ電話を入れた。だが呼び出し音が虚しく鳴り続くだけで、相手は出ない。知也の眉がわずかに寄る。

玲奈は知也の隣で静かに座っていた。さっきから男に手首を掴まれたまま。まるで、突然逃げられるのを恐れているみたいに、一瞬も力が緩まらない。

玲奈は伏し目になり、掴まれた手首を黙って見つめ続けた。そのとき、ふっと閃く。山田成が口にしていた――警察署に落ちたままだという玉佩。

「堀田知也さん……堀田聖さんに会う前に、ひとつ話したいことがあります」

「……ん?」

知也がわずかに顔を向け、深い闇みたいな瞳で玲奈の澄んだ目を射抜く。

「堀田聖さん...

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