第567章

プルルルル――

雪城夢子は受話器の向こうから流れてくる呼び出し音を聞きながら、胸の奥がほんの少しだけ沈んだ。

佐藤玲奈、もう寝てるのかな。だったら起こさないほうがいい。

そう思って切ろうとした、その瞬間。

通話がつながった。

「もしもし? 雪城夢子?」

なぜだろう。佐藤玲奈の声は、少しかすれている。

雪城夢子は気持ちが散らかっていて、その違和感に気づけなかった。スマホを握りしめ、小さく尋ねる。

「私……寝てるところ、邪魔しちゃった?」

「ううん。どうしたの?」佐藤玲奈は身体を寄せてきた堀田知也を軽く押し返し、淡々と言った。

「さっき……結城達真が家まで来たの。子どものこと...

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