第8章

沙良視点

二十四時間後、北原平原では、探査チームが作業を進めていた。

私と和也が共に分析した場所を追って行われた初期調査は、有望な兆候を示していた。

「地質構造は、間違いなく石油鉱床の条件と一致します」と、技術者が興奮気味に報告した。「試掘を開始できます」

私たちが次の段階の準備をしていた、ちょうどその時。遠くで車のエンジン音が轟いた。

数台の黒いSUVが猛スピードでこちらへ向かってくると、中から十数人の威圧的なごろつきどもが吐き出されるように降りてきた。

「くそっ！」和也の表情が変わり、即座に私をかばった。「朗の手下だ！」

先頭に立つ坊主頭の男は鉄の棒を手にし、こち...