第24章彼女は私たちのものです!

ドリアン視点

カーテンの隙間から差し込む陽光が、俺を眠りから引き剥がした。目を開けると、すぐにライラが俺に寄り添って丸くなっているのが分かった。彼女の黒髪が俺の胸に広がり、その寝息は穏やかで規則正しい。昨夜の記憶が、鮮明に蘇る。

『我々の匂いがあれば、彼女は安らかに眠れるのだ』と、俺の中の狼が原始的な満足感を込めて囁いた。

俺は即座にその思考を抑えつけた。俺たち二人にとって、危険すぎる。

わずかに身じろぎすると、エクリプスの呪いの後遺症を感じた。月光に焼かれるような、頭蓋の奥深くを走る微かな疼きだ。

奇妙なことに、痛みはいつもより軽かった。普段なら変身後のこの時間、苦痛は俺を孤独へと...

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