第42話彼女を彼のロッジに導く

ドリアン視点

月長石の小道が足元で淡く輝き、俺は銀色の樹皮を持つ木々の間を抜けてライラを導いた。森に夕闇が迫り、慣れ親しんだ松と、月の光を浴びた土の香りが鼻腔を満たした。

「どこへ行くの?」ライラが尋ねた。彼女は俺の腕に重く寄りかかり、足元はおぼつかない。

「狩猟小屋だ」と俺は答えた。「次期アルファはめったに使わない。そこなら安全だ」

我ながら驚くほど、すんなりと嘘が出た。ここはただの狩猟小屋ではない。俺の両親と、ごく一握りの信頼できる群れの仲間しか知らない、俺個人の隠れ家なのだ。

質素な山小屋に近づくと、ライラが不意に立ち止まった。彼女の鼻がひくつき、皮膚の下で内なる狼が落ち着きな...

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