第46章過保護ベータ

ライラ視点

エリックは手慣れた優雅さで一歩下がり、穏やかに身を引くというジェスチャーで両手を上げた。「私はただ、飛んできたボールからナイトフォール・ヒーラーを助けただけです」と彼は落ち着き払って言った。

ケイレブが冷たく言い放つ。「何があったかは見ていた。……助力に感謝する、シルバークレスト」

彼は私に向き直り、一切の反論を許さない口調で言った。「行くぞ。今すぐだ」その腕が私の肩を抱き寄せた。守るようでもあり、所有するようでもある仕草に感じられた。

彼の感触に私は身をこわばらせる。「あなたに私を指図する権利はないわ、ケイレブ」

エリックが言った。「もしナイトフォール・ヒーラーが祭りに...

ログインして続きを読む