第9章「顔にザーメンがついたおまえの売春婦」

ライラ視点

「ドリアンをお探しなら」彼女は喉を鳴らすような声で言った。「彼は今、ちょっと……取り込み中よ」

私の中の狼が遠吠えを上げた。生々しく、身を引き裂かれるような苦痛が全身を走り、内側から爪を立てられているようで立っているのがやっとだった。彼は彼女と一緒にいたのだ。すぐそこで、真昼間から、まるで私など存在しないかのように彼女とまぐわっていたのだ。

「彼と話す必要があるの」私は声を絞り出した。「クララに言われて来たわ」

彼女は両開きのドアの方へひらりと手を振った。「どうぞ。私はもう済んだから……今のところはね」

崩れるな、ライラ。あの女に弱みを見せるな。内なる狼の声に励まされ、私...

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