第92章古代の医学書

ライラ視点

「今日は本当にごめんなさい」幼稚園の運動会での大惨事の後、自分の車へと歩きながら、私はエリックに言った。「あなたをあんな騒動に巻き込むつもりはなかったの」

エリックはジャケットを直し、私を庇ってくれたときについた芝生の汚れを払い落とした。「君が謝ることはない。セラフィナの方が完全に常軌を逸していた」

「それでも、あなたは戦争戦略や群れの同盟について話し合うためにここへ来たのであって、ブラックソーン家との個人的ないざこざに関わるためじゃない」

「ライラ」エリックは私の車のそばで立ち止まり、優しく言った。「私が大切に思う人々を守るのは、負担じゃない。喜んで行う選択だ」

その声...

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