第10章

翌朝早く、黒田理沙が階段を下りてリビングへ入ると、そこにはすでに人が揃っていた。

青山彩はソファに腰掛け、紅茶のカップを手に、向かいに座る金縁眼鏡の中年男性と談笑している。

青山博文は脇で分厚いインテリアの本をぱらぱらとめくり、ときおり顔を上げて言葉を挟んでいた。

「理沙、こっちに座りなさい」

彩は理沙を見つけるなり、ぱっと笑って手招きする。

「こちらはね、ママがお願いしたデザイナーさん。岩本辰也さんよ。海外でもすごく有名なの。隣のあの邸宅をあなた仕様にしてもらうんだから、希望があったら何でも言っていいわよ」

黒田理沙は歩み寄り、彩の隣に腰を下ろした。

岩本辰也は立ち上がり、丁...

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