第106章

青山美玲はVIP席に座ったまま、身体が石みたいにこわばっていた。

立ち上がった業界の人間たちを見た。普段は鼻先で人を笑うデザイナー連中が、ひとり、またひとりと席を立つのを見た。そして、白髪の老人が目の奥に涙を溜めているのを見た。

彼女の指はスカートの裾をぎゅっと掴み、爪が掌に食い込む。痛みで腕全体が小刻みに震える。

――憎い。

どれだけ学んでも、どれだけ積み上げても、最後に舞台の中心で見上げられるのは、結局あの女。

それでも認めざるを得なかった。完成されたデザイン画は、胸の奥がきゅっと締まるほど美しい。

けちをつけたい。どこか欠点を見つけたい。なのに視線が図面に縫い止められ、どう...

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