第222章

「理沙……じゃない、K社長! あんたがK社長だったのね! もう、どうして早く言ってくれなかったの? 早く分かってたら、お母さんだってとっくに可愛がってたのに!」

黒田美沙子は手を伸ばし、黒田理沙の腕を掴もうとする。わざとらしく慈しみを塗り重ねた声色で。

「ほら、こんな大ごとになっちゃって……全部、誤解よ。あなたがK社長なら、もう私たち家族じゃない。昔のことは水に流して、これからはまた家族に戻りましょ? ね?」

黒田理沙の足が、ふっと止まった。

肩越しに視線を落とす。宙に浮いたまま、触れたいのに触れきれない手。

そして顔を上げ、笑い皺まで作った黒田美沙子の顔を見た瞬間、胃の奥がひどく...

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