第210章 英雄が美女を救う

翌日、中林真由はまた白川有香と同行することになった。

時間のロスを防ぐため、真由は三十分も前に有香へ連絡を入れた。

今回、有香は遅刻こそしなかったものの、身を包んでいるのはオフィス街で見かけるようなタイトなスーツだ。

足元のピンヒールは、どう見ても工事現場向きではない。

案の定、現場に着くや否や、彼女はあれこれと不満を漏らし始めた。

もっとも、周囲の男性陣は美女に対して寛容だ。

加えて真由の徹底したプロ意識のおかげで、進行に遅れが出ることもなく、協力会社から苦言を呈されることもなかった。

ただ、有香に向けられる視線には、どこか意味深なものが混じっていた。

最後の視察地点へ向か...

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