第271章 用済みで切り捨て

中林真由は、居たたまれない気まずさに包まれていた。

着替えを持ってきていない彼女に対し、ホテル側が用意していたのはバスローブだけだった。今の彼女は、それを着る気にはなれなかった。

今野敦史と一緒にいる時、あのような帯を解くだけで脱げてしまう衣服は身につけたくない。

何度も彼に抱かれている身とはいえ、やはり抵抗がある。彼との過度な親密さを、本能が拒絶しているのだ。

特に、阿部静香に会ってしまってからは、胸の中がざわついて落ち着かない。

外から戻ってきたばかりの今野敦史は、全身に冷気をまとっていた。

彼は一歩下がると、身体を丸めてベッドに横たわる彼女を見下ろした。

「着替えなんて、...

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