第340章 調査を受ける

中林真由は時間を確認し、迷った末に担当の刑事へ電話をかけることにした。

警察からは「当市を離れるな」「何かあればいつでも連絡しろ」と釘を刺されている。今まさに「何か」が起きたのだ。連絡しないわけにはいかない。

コール音が鳴った瞬間、相手はすぐに電話に出た。

「井上さん、お話したいことがあって。実はさっき……」

「中林さん、まだ市内にいますか?」

刑事の声はどこか切羽詰まっていた。中林真由はいぶかしげに「ええ」と答える。

「いますけど、何かあったんですか?」

「今すぐ警察署に来てください。直ちにです」

中林真由は眉をひそめた。

「……今、ですか? 今日は仕事がありますし、退社...

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