第363章 中林真由が欲しい

中林真由の脳裏に浮かんだ人物はただ一人――今野敦史だった。

彼以外に、誰がこれほどの手回しをできるというのか。

彼女はスマホを取り出し、今野敦史にLIMEを送った。

『漢方医はあなたが手配したのですか?』

『俺が優しくしたと信じたのか? こういう時は真っ先に俺を思い出すんだな』

今野敦史からの返信は、驚くほど早かった。

彼もまた、普段とは違う心持ちでいたのだ。

以前なら自分とは無関係なことまで無理やり彼のせいにしていた中林真由が、こういう「良いこと」に関しては、すぐに彼だと察したのだから。

中林真由は少し考え、再び指を動かした。『あなたではありませんね』

もし彼なら、即座に...

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