第373章 恐喝

「貴様!」

 白川の妻が詰め寄ろうとするのを、夫が片手で制した。

 白川は氷のように冷たい視線を向け、不機嫌さを隠そうともせずに言い放つ。

「二百万だ。まだ足りないか?」

「私は留置場に一日いて、そのまま入院したんですよ」

 中林真由は呆れたように肩をすくめた。

「芽唯は三日も入っていたのよ! その落とし前はどうつけるつもり!?」

 白川の妻の声が、ヒステリックに裏返る。

「それは自業自得でしょう? 罪を犯したなら、罰を受けるのは当然では」

 中林真由は、白川芽唯の性質が誰に似たのかをようやく理解した。

 あの理不尽で身勝手な性格は、まさに母親譲りだ。

「三百万だ! 中...

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